アウディがドゥカティを買収!

アウディによるドゥカティ買収が本決まりになったようだ。MCNが伝えるところによると、独フォルクスワーゲン傘下のアウディが、およそ8億6000万ユーロ(約917億円)でドゥカティを買収することに同意したとの情報が、ロイター通信社によって伝えられたという。買収総額にはドゥカティの負債を含むと見られる。

今回の買収劇については以前から断片的な情報として伝わってきていたが、先週時点でそれが確実となり、18日(日本時間で19日)にVWグループのチェアマン、フェルディナント・ピエヒ氏の75歳のバースデープレゼントとして公示されるらしい。
銀行アナリストからは、ドゥカティ買収による企業利益については疑問視する声もあるようだが、アウディとしては資産価値よりも、むしろそのドゥカティの持つブランド力に大きな期待を寄せているようだ。

ドゥカティはこれまでも80年代には経営不振からカジバグループに買収されたり、90年代後半には米の投資会社TPGの傘下に入ったこともある。ビモータやアプリリアにしても、ことイタリアのモーターサイクルメーカーに関して言えば、買収そのものについては特に珍しい話ではない。ただ、今回の買収は同業メーカーでもなければ投資会社でもない、4輪メーカーというところが波紋を呼びそうだ。

ご存じのようにドゥカティは昨年、独メルセデス・ベンツのハイパフォーマンスブランド「AMG」との間で、共同マーケティング活動を目的とするパートナーシップ契約を結んだばかりである。その第一弾となるコラボモデル「ディアベル AMG スペシャルエディション」の発売もまだ記憶に新しいところだが、今後その関係は一体どうなってしまうのだろうか?

また、ドイツ車といえば、気になるのがBMWの存在。ドイツのメーカーで現在、2輪と4輪の両方を手掛けているのはBMWだけである。そのBMWは今やレースシーンでも「スーパーバイク世界選手権」や「MotoGP」でドゥカティと激突する強力なライバルとなりつつある。
攻勢に出るBMWに対抗するためには、ドゥカティは資金が欲しいはず。そして、アウディとしては、世界での好調なセールスを追い風に、ドゥカティのカリスマ力を借りて一気にBMWと肩を並べるプレミアムブランドにのし上がりたいところだろう。そこで両者の利害が一致したと見るのは短絡的すぎるだろうか。

個人的には資本関係だけでなく、実際にアウディの名を冠したモーターサイクルの登場にも期待してしまうのだが……。
業種を超えた業界再編の動きはますます激しさを増すばかり。バイク業界においては当面、独プレミアムカー御三家の動きから目を離せそうにない。

Webikeニュース編集長/ケニー佐川
[参考※外部サイト(英語)]
Audi agree to buy Ducati

[総合ニュース] ※4月19日正式発表
ドゥカティ・モーター・ホールディング社、アウディ・グループの傘下に
https://news.webike.net/overallDetail.do?news_id=2223

ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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