暴走族にも不況の波

暴走族が激減しているらしい。警視庁の発表では、東京都内の場合、ピークだった1980年には5379人だったが、今年1月に警視庁が把握したのは50分の1の119人。
グループ内での厳しい上下関係が若者に敬遠されるようになったことに加え、長引く不景気でオートバイの改造などにかける金が不足しているのも減少に拍車をかけたとみられる。
また、パソコン、ゲームなど娯楽の多様化や、共同危険行為の違反点数の引き上げ、免許失効などの厳罰化も影響しているとみられるとのこと。これは都内だけでなく、全国的な傾向だそうだ。

かつては、派手な刺しゅうを施した「特攻服」で改造バイクに乗るスタイルが一般的だったが、現在はほとんどが普段着。バイクも改造するのはマフラーなど一部だけで、「バブル期に比べ、かけられる金が少なくなった」と捜査本部。昔は暴走少年の憧れだった特攻服も今や「カッコ悪い」と思われているようだ。

暴走族といえば、かつては「ブラックエンペラー」などの巨大組織が暴力団まがいの抗争を繰り広げ、社会問題になった時期もあった。だが、その一方で自分たちのスタイルを貫く暴走族は、理不尽な大人社会に反抗する若者たちにとっての代弁者であり、ヒーロー的な存在でもあったことも事実。その当時、ごく普通のバイク少年だった私たちも、沿道からこっそりとド派手なパフォーマンスを見学したものだ。

そう言われてみれば、最近は明け方に「三三七拍子」の爆音に眠りを妨げられることもほとんどなくなった。反抗は若者の特権であり、それを体現する道具としてのバイクという図式は不変のもののように思う。

もちろん、他人に危険と迷惑を及ぼす集団暴走行為はいつの時代でも絶対に許されるものではないが、暴走族すらも不況の影響を受け、パソコンやゲーム世代となり、ファッションも軟弱化していると聞くと、何やら寂しい気持ちになってしまうのは私だけだろうか。

Webikeニュース編集長/ケニー佐川

yahooニュースより:※外部リンク
<暴走族>激減 都内ピーク 80年の1/50 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120317-00000034-mai-soci
画像:昨年9月11日、東京都品川区内を暴走する「城南愚連隊」のメンバー=警視庁提供

ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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