[YAMAHA] JMX Rd.9 九州 成田、第1ヒートで前人未踏の通算100勝を達成!第2ヒートでは2011シーズンのチャンピオンを決定!

昨日からの雨に加え、午前中(公式練習中)に大雨があり、一気にマディコンディションにとなった第9戦九州大会の決勝。自身の国際A級通算100 勝、そして最高峰クラスでの7度目のチャンピオンを目指す成田亮(YSP・レーシング・チーム・ウィズ・N.R.T.)にとってライバルの存在とともに、大きなリスクを背負った中でのレースとなった。しかし成田はこのコンディションをものともせず、第1ヒートではスタートから独走で優勝し100勝を達成。さらに第2ヒートでも、中盤以降の独走で優勝。今季3度目の完全優勝を飾るとともに、最終戦を残して2011年IA1クラスのシリーズチャンピオンを獲得した。

雨の影響で、水分を多く含んだマディーコンディションでのレースとなった第1ヒート。レースは、国際A級100勝達成にあと1勝と迫った成田が、このタフで、難しいコンディションをどう攻略し、かつライバル勢をどう抑えるかに注目が集まった。しかし成田はそんな心配をを吹き飛ばすかのように鮮やかなスタートを切ると、後方に大差をつけてホールショットを奪う。さらに、その後はIA2のライダーたちを転倒、スタック、コースアウトなどで散々苦しめたマディコンディションをものともせず、成田はトップで1周目を終える。序盤はこの成田に、福留善秀(ホンダ)、新井宏彰(カワサキ)、田中教世(カワサキ)の3人が続き、4人によるトップ争いとなる。
しかしその状況も長くは続かなかった。成田は速く安定したペースで走行を続け、後方を大きく引き離して独走状態を作る。さらに疲れのでる終盤に入ってもそれは変わることなく、成田は何度も力強いガッツポーズを作りながらチェッカーを受けると、1995年 4月30日、第3戦近畿大会.第2ヒートの初勝利(国際A級125ccクラス)からついに前人未到の100勝を達成した。
またポイントランキングでは、ライバルの熱田孝高(スズキ)が12位となったことで、2人の差は46ポイントへと拡大。100勝達成は同時に、自身通算7度目のチャンピオン獲得を大きく引き寄せることとなった。なお、2位は福留、3位は新井。小島太久摩は一時6番手を走行していたが、転倒などで順位を落とし20位となった。

第2ヒートもコンディションは変わらず、ライダー達は再び多くのリスクを背負ったままレースに臨むこととなった。この第2ヒートの注目は、俄然現実味を帯びてきた成田のシリーズチャンピオンの決定。このレースを終えた時点で50ポイント以上の差がつけば、その時点で成田のチャンピオンが決定する。そして成田と熱田の差は46ポイント、このレース終了後に2人の差が4ポイント広がれば、成田のチャンピオンが確定する。

注目のレースは、小島庸平(スズキ)と熱田の好スタートで幕が上がる。成田はその後方5.6番手となるが、1周目の混戦の中で順位を上げ、福留の後方2番手で2周目に入ると、さらにその周に福留をとらえてトップに立つ。その後は福留の追撃を許し、一度トップを明け渡したがすかさず逆転。すると一気に福留との差を開き、今度は独走態勢を築く。しかしこれにとどまらず成田は次々とライバルたちを抜き去ってバックマーカーを増やしていき、ついには2番手の福留以外全ての選手を周回遅れにするという圧倒的な速さで今季12勝目となる優勝を決定して完全勝利を達成するととも、全日本最高峰IA1における7度目となるチャンピオンを決定した。2位は福留、3位は平田優(ホンダ)。なお、小島太久摩は、第1ヒートと同様に、マディーコンディションに苦しめられ転倒するなどによりノーポイントなった。

IA2、マディコンディションのなかで行われた決勝第1ヒート。レースはコンディションの影響を受け序盤から、上位陣を含めめまぐるしく順位の入れ替わる混沌としたものとなった。この中で渡辺学は終始安定した走りを披露。序盤から中盤にかけては7番手をキープ。その後、後半に入っても渡辺の安定した走りを継続、逆に上位陣のアクシデントによる後退などで順位を上げていき、最後は4位でゴールした。また尾崎友哉は一時10番手あたりを走行していたが、ジャンプの着地でのクラッシュによる後退が響いて16位となった。優勝は加藤吏一(カワサキ)、2位は小方誠(ホンダ)、3位は中村友則(カワサキ)。なお、このレースはチェッカーフラッグの提示に間違いがあったため、30分経過時点での結果が採用され一部順位に変動があった。このため渡辺は5位が正式リザルトとなっている。
第2ヒートは、尾崎が3番手と好スタートを切るが、1周目に順位を落としたため変わって斉木達也がヤマハトップの4番手、渡辺が5番手で2周目に突入。一方の尾崎は8番手で2周目に入る。今回も第1ヒートと同様、常に大きなリスクを負った中でのレースとなったが、渡辺はこのコンディションに合わせて的確に自分をコントロール。意図的にペースを落とし、安定したレースを構築していく。こうしたなか、上位の池谷優太(スズキ)、さらに田中雅己(ホンダ)が脱落し、9周目には2番手となると、その後はトップの小方には届かなかったが、最後までポジションを守り2位でチェッカー。第5 戦SUGO大会の第2ヒートに続き、今シーズン2度目の表彰台を獲得し総合成績では2位となった。優勝は小方、3位は池谷。
尾崎は序盤こそ順位を落としたが、その後は渡辺と同様、安定感のある走りで我慢のレースを続ける。この作戦が功を奏し、上位陣の脱落などで7番手まで浮上。そして最終ラップでは、バトルをしていた上位2人がもたつくところをとらえ一気に2人をかわすとそのままゴール。今季ベストリザルトとなる5位を獲得した。

レディスは、一時伊集院忍(ヤマハ)が上位を走っていたが、アクシデントで後退。これに代わりヤマハトップは増田純菜の10位となった。優勝は延永若菜(カワサキ)、2位は佐々木奈津美(KTM)、3位は益春菜(ホンダ)。

次回の全日本選手権第10戦関東大会(最終戦)は、11月19.20日、オフロードビレッジ(埼玉県)にて開催される。

COMMENT

成田亮選手談(IA1:1位/1位/総合1位)
「コンディションはマディだが、今回は泥が水を多く含んでいるため、スタートで出遅れると序盤で泥をかぶりゴーグルが使えなくなるなど多くの不利な条件で走らねばならなくなる。そこでスタートはできるだけ前でと考えていたが、第1ヒートは完璧なスタートでレースをリードできた。その後は冷静に、スムーズに走ることを心がけ、それが良かったのか独走で優勝。第2ヒートのスタートは遅れたが、1周目はできるだけ前にという意識で走り2番手。トップに立った後は一度、福留選手にかわされたが、彼に長く前を走られるとゴーグルがなかったため不利になると思ったし、福留選手もゴーグルを外したことがわかったので早めにしかけてトップに立ち、有利にレースを進めることができた。こうして今回は第1ヒートで自身の国際A級通算100勝、第2ヒートはチャンピオンを決めることができた。100勝は絶対ここで達成すると狙っていたのだが、チャンピオンは決まるとは思っていなかった。ゴールした後にわかったのだが、最初は実感がわかなかったが、1年間、このタイトルを目指してきただけにうれしいの一言だ。しかし、僕に獲ってはこれが到達点ではなく、次は150勝があり、通算10勝という目標を既に持っている。だから最終戦では、ファンの皆さんに最後まで楽しんでもらえるよう、102.103勝目を狙っていきたいと考えているので、ぜひ遊びにきてほしい。最後にチームのみんな、YSPの皆さん、モトクロスファンの皆さん、全ての方に感謝します。ありがとうございました」

小島太久摩選手談(IA1:20位/20位/総合22位)
「九州は得意なコースということで、怪我から復帰したSUGO以来、順風満帆ではなかったがこの九州を照準に調整を行ってきた。そういった意味ではモチベーション高かったし、しっかりとトレーニングをかさねて今大会に臨んだ。今日の朝一番の練習では、あまり好きではないマディコンディションながら、タイムもまずまずで、攻めの走りができていたことからフィジカル面での回復を感じることができ、これなら戦えるという気持ちだった。しかし両ヒートともに、序盤で転倒してしまい、自分らしい走りどころか、ほとんどレースをすることができなかった。マディーコンディションが苦手と言ってしまえばそれまでなのだが、ここまでがんばってきただけに残念だ。ただまだチャンスは残っている。次の関東では、なんとしても自分の納得する走りをする。それだけだ」

渡辺学選手談(IA2:5位/2位/総合2位)
「今回は荒れたレースになることはわかっていたし、走れるラインが少なかったので、B級、レディース、IA1といろいろなクラスの走りを見て、ラインを研究して臨んだ。第1ヒートはスタートで遅れたので、一旦冷静になり皆の様子をうかがいながら走った。多くのライダーが乱れるなかで、ラインをかえながら走り、序盤で一気にジャンプアップ。その後はとにかく転ばないことを念頭にマシンを走らせていたのだが、上位陣のミスなどで最後は4位でフィニッシュとなった。第2ヒートも同様の作戦だった。序盤は焦らず、レースが落ち着いた後も、転倒しないことだけを意識して走った。実際、タイム的には3〜4秒は抑えていたと思う。その結果が2位表彰台につながった。うれしいという気持ちと多くのサポートをしてくれる方々に感謝の気持ちで、いっぱいだ。次は多くのライダーが得意とするコースなので、なかなか簡単ではないと思うが、悔いの残らないように全力で戦うので、多くの応援をよろしくお願いします」

尾崎友哉選手談(IA2:10位/5位/総合10位)
「第1ヒートは、スタートで遅れてしまったため、混乱の中に突っ込まず、あえて引くことを選択した。想像の通り、多くのライダーが様々なアクシデントに見舞われているなかで、うまく順位を上げ10番手あたりまで挽回した。しかしジャンプの着地で転倒して順位を落としてしまった。第2ヒートは、3番手という絶好のスタートを切れたのだが、泥を浴びバタバタしているうちに順位を落としてしまった。その後は、小さな転倒はあったものの、とにかく淡々と走ることを心がけた。具体的には前を走るライダーとのタイム差をサインボードで出してもらい、それを目標に集中して走るという方法をとった。そうするうちに上位陣の後退などもあって順位を上げることができ最後は5位。ここまで少しずつ前進してきた訳だが、ベストリザルトが示す通り、また一歩前進することができた。また最後まで攻め続けることができた内容でも納得している。こうした全ては、ヤマハをはじめチームスタッフのおかげ、本当に感謝している。最終戦ではさらに上、また両ヒートで順位をそろえることを目標にがんばるので、応援よろしくお願いします」

YSP・レーシング・チーム・ウィズ・N.R.T. 小牧数文監督談(YSP熊本店長)
「昨年は口蹄疫で開催中止、そして今年は東日本大震災の影響で開幕戦の予定が変更。どちらも監督を務めることになっており、三度目の正直として今回ようやく監督を務めることができた。そしてなんと100勝を達成し、さらにチャンピオンを獲得するなど、ここまで待ったかいがあったし、このタイミングで監督となれてとても光栄です。また今回のレースは、とても難しいコンディションで、多くのライダーがアクシデントに見舞われるなか、常に安定したレースで、両ヒート優勝する姿にはただただ感動を覚えたし、これぞプロフェッショナルという技術と情熱を見せつけてくれた。こうした成田選手の活躍に対して、全国のYSPを代表して感謝するとともに、このパワーを無駄にすることなく、販売へとしっかりつなげていかなければならないと感じている。最後にまだシーズンは1戦残っている。成田選手は勝利を狙っているので、ファンの方々には最終戦でも多くの応援をいただければと思う」

YSP・レーシング・チーム・ウィズ・N.R.T. 臼井秀和チームマネージャー談
「今シーズン何度もすばらしいレースがあったが、今回もまたベストレースの一つになった。まさに完璧とはこのことをいうのであろう。今回に関しては特に100勝という目標達成があった中で、我々を含め多くの外的なプレッシャーがあったことは間違いない。しかし成田選手は自分で自分に大きなプレッシャーをかけるところがある。今回も100勝に対してもっともこだわっていたのは実は成田選手だった。そしてこのプレッシャーをはねのけ、第1ヒートでは見事に目的を達成。さらに第2ヒートでは、ライバルの成績もあるのだが、頭をチャンピオン獲得に切り替えて走り、優勝という形でチャンピオンを達成した。こうした一連の結果は、ヤマハという枠にとらわれることなく、スポーツのジャンルを超えた偉業として讃えるべきでだと思う。またチームとしては、真のプロフェッショナルなライダーとともに仕事ができたことを誇りに思う。そして最終戦だが、成田選手のモチベーションは落ちるどころかさらに高まっている。我々もチャンピオンチームとして誇りを胸に、2ヒートとも優勝狙うし、またファンの方に楽しんでもらえるようなレースをするで、ぜひ足を運んで応援してほしい」

MPDY辻本幸二監督談
「小島選手は、基本的に雨が苦手という部分があるが、この九州では完全復活を狙っていたし、それに伴って練習から気合いがのって、実際にタイムも良かったので残念でならない。一番悔しいのは本人だと思うが、これでシリーズは終わった訳ではなく、最後にもう1戦残っている。その関東は昨年優勝して、チャンピオン獲得に弾みをつけたコース。今回はシーズンの最後ではあるが、復活に弾みがつくように小島選手らしいレースを期待したい。一方の尾崎選手は、第2ヒートで今シーズンのベストリザルトとなる5位を獲得してくれたように、前回からさらに調子を上げている。また、このタフなコンディションのなかで、集中力を切らすことなく最後まで走り切っていることも評価できる。こうしたことから次回は表彰台を目指してくれるのではないかと期待している。最後に MPDYの2人はともに実力のある選手だ。今シーズンは序盤に怪我があり、思うように戦うことができなかったが、最終戦では有終の美を飾るべく、チーム一丸となって戦うので、ぜひ多くの方に応援にきてほしい」

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