[YAMAHA] WGP Rd.13 サンマリノ ロレンソが今季3勝目

ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソは、スタート・トゥ・フィニッシュで今季3勝目を飾った。チームメイトのB・スピースは6位。モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・クラッチローは10位、エドワーズは13位だった。

予選2番手フロントロウ中央発進のロレンソは、好スタートをきり第1コーナーをトップ通過。C・ストーナーがすぐ後につき、2人のテール・トゥ・ノーズのトップ争いが序盤は続く。ストーナーは後方からプレッシャーをかけ続けたが、ロレンソはそれに反応してペースを上げ、徐々に差を広げていった。ロレンソは10周目頃から徐々にストーナーを引き離していく。12ラップ目には1分33秒906を記録してラップレコードも更新。折り返し点となる14周目には約2秒ほどリードを築き、その後もリードを拡大していった。2番手には終盤、D・ペドロサが上がってきたが、ロレンソはペドロサに約7秒の差で独走優勝のゴールを決めた。ストーナーは3位でゴール。ロレンソはストーナーとの差を35ポイントに縮め、チャンピオン獲得の可能性を残した。

ロレンソとともにヤマハで3度の世界タイトルを獲得しているW・レイニーが表彰式に登場。レイニーはヤマハでグランプリ参戦50周年を記念し、18年ぶりにミサノを訪れていた。

予選4番手・2列目発進のスピースは、順調にスタートきったものの、前半はA・ドビツィオーゾ、V・ロッシ、M・シモンチェリらに先行されて7番手につける。そこからスピースは着実に追い上げていき、16周目にロッシをついにパス。その前を行くシモンチェリを追っていく。終盤に入るとシモンチェリ、ドビツィオーゾ、スピースの4番手争いがダンゴ状態の接近戦となり、バトルは最終ラップまで縺れたが、スピースは挽回ならず僅差の6位でゴールした。

クラッチローは3ラップ目で早くも10位に浮上。16ラップ目までA・バウティスタにプレッシャーをかけ続け、21ラップ目にはエドワーズをとらえて9位に上がった。25ラップになると後方から追い上げたH・バルベラに抜かれて再び10位。クラッチローは懸命の走りで逆転を目指したが、コンマ2秒届かずそのまま10位でチェッカーを受けた。

一方のエドワーズは苦しい展開。序盤は好調で最初の8ラップはスピースとバトルを繰り広げたが、レース後半になると腕あがりの症状に悩まされた。厳しい暑さとハードブレーキングのコーナーが状況をさらに悪化させたが、エドワーズは懸命の走りを続けて最終的には13位を獲得した。ランキングでは非ファクトリー中トップの座を維持して、次のアラゴンに臨む。

COMMENT

J・ロレンソ選手談(優勝)
「最高の一日になった。厳しく長いレースだったけれど、しっかり走りきることができたと思う。何より優勝できたことが素晴らしい!そしてケイシーとの差を縮めることができたんだ。この優勝を、18年ぶりにミサノに戻ってきてくれたウェイン・レイニーに捧げたい。そしてハードワークを頑張ってくれたチームにお礼を言いたい。次のアラゴンまで2週間。母国でもこの調子をキープしたいね。明日はまた1000ccをテストする予定なので、僕の未来のマシンに乗るのをとても楽しみにしているんだ。今日は今までのレース人生のなかで最高の一日」

B・スピース選手談(6位)
「まぁまぁのセッティングでスタートからしたんだけれど、今回は結局、最後までグリップに悩まされることになってしまった。フロントのほうもあまり良いフィーリングがなかったので、午前中のウォームアップ・セッションでまた新しいものを試してみたら、これが正直、最悪だったんだ。それで決勝前にフロントをまた大幅に変更。今度は良くなったんだけれども、あまりに大きな変更だったから、自信をつかむまでに時間がかかってしまった。

それでもロッシをパスした頃から調子が上がってきた。それでさらにドビツィオーゾとシモンチェリを追って行ったんだけれど、やっぱりグリップが不十分で彼らをパスするまでには届かなかった。僕自身はベストを尽くしたつもりだけれど、今回はどうしてもトップ5のタイムを引き出すことができなかった。問題解決のために頑張ってくれたチームのみんなには心から感謝しているよ」

W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談
「優勝はやはり、とても気分の良いもの。ホルヘは素晴らしいレースをしてくれたし、マシンもとても好調で終始、安定していた。彼は限界ぎりぎりまで攻めていたが、チャンピオンシップの可能性を残すために、そうしなければならないことを、彼自身がよくわかっていたのだ。これでポイント差が35に縮まったので、これからはこの35ポイントのことを考えればいい。今日はダニがふたりの間に入ってくれたことも幸いだった。このまま優勝ペースをキープしていきたい」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談
「実に見事なレースだった。ホルヘはハイペースをキープして後続を寄せつけず、最高のレースを展開した。一方のベンのほうは、セッティングを煮詰めることができないまま終わってしまった。そのなかで6位を獲得し、貴重なポイントを手にしたことは大きな意味があると思う。2週間後のアラゴンまでに、しっかりデータを見直して準備を整えたい。今回は非常に暑く厳しいコンディションだったが、そのなかでふたりのライダーたちのためにベストを尽くしたくれたチームのみんなに感謝したい」

C・クラッチロー選手談(10位)
「久しぶりのトップ10入りだからとても嬉しい。今日の走りには満足。大いに自信をなったよ。予選のポジションから3つ上げることができて良かった。さらにもう少し上も狙うことができた筈だけれど、最後にバルベラに抜かれてしまったんだ。抜き返そうとベストを尽くしたけれど、リアにちょっと問題があってコーナー進入が思うようにできず、どこか自信が持てなかったんだ。スピードでは彼のほうが若干、上回っていたので、結局パスすることはできなかった。

去年のデータと比較すれば、今日のペースは5位に相当するのに、結果は10位。つまり全体のペースがそれだけ上がっているということ。しかも今日は湿度が高く厳しいコンディションだったから、体力的にもきつかった。文字通りのサバイバルのようだったから、日頃から自転車トレーニングを頑張っていて良かったと思ったよ。今日はまた経験を重ね、しっかり結果を残すことができた。次につながるレースになったと思う」

C・エドワーズ選手談(13位)
「何も言い訳するものはないよ。今日の結果はすべて僕のせい。どういうわけかはわからないけれど、このコースを走る時はいつも力が入りすぎてしまう。もっとリラックスして、落ち着いて走るように自分自身に言い聞かせるんだけれど、グリッド上で雨粒が落ちて来た時に一気にまた緊張してしまったんだ。だってあの時点で、コースの他の部分がどうなっているのかわからなかったんだからね。土曜日の午前中にフロントのジオメトリーを変更して、これでマシンが少し重い感じになって、きり返しが難しくなっていた。最初の10ラップは懸命にプッシュしてベンに近づいていたんだけれど、いきなりあの症状が僕を襲ったんだ。

それは腕上がり。あまりにもひどく、フロントブレーキやハンドルの感覚さえなくなり、最後はただ、たぶんあそこだろうと思う方向へと手を伸ばすだけになってしまった。こんなにひどい腕上がりは初めての経験で、正直なところ、こんなにまでなってしまうものだとは知らなかったよ。もう少しでピットに戻ってしまいそうだったけれど、歯を食い縛り、少しでもポイントを獲れるはずだと思って頑張った。そしてその通りになったんだ。でも、今日はことは完全な悪夢。僕にできることは、すべてを忘れて次のアラゴンに臨むことだと思っているよ」

H・ポンシャラル、モンスター・ヤマハ・テック3チーム・チームマネジャー談
「カルは予選までは苦しんでいたが、今日は好スタートを切って、そのまま最後までプッシュし続けた。彼の走りにはとても満足している。コーリンに追いついて、ついにパスしたが、それまでに時間がかかってしまったためにバルベラや青山に追い上げのチャンスを与えてしまった。そのあとは3台の戦いとなり、最終的にはバルベラがカルの前でゴールしたが、カルにとってはとても良い経験になったと思う。今日のレースのなかで多くを学び、目標としていたトップ 10入りを果たした。我々チームとしても非常にうれしい結果だ。コーリンのほうはスタートから最初の3分の1くらいまでは非常に好調で、ベンに迫るほどだった。あの時点ではかなりの好成績を期待することができたのだが、その後、どういうわけか順位を下げてしまった。ペースが遅くなったのでタイヤか何かの問題かと考えていたのだが、レースを終えてピットに帰ってきた彼を見ると、両腕に腕上がりの症状が出ていた。ほとんどしびれたような状態で、感覚がなくなっていたようだ。ピットに戻ろうと思ったこともあったようだが、結局は最後まで走り続け、数ポイントを獲得。あきらめずに頑張ってくれた彼に感謝している」

辻 幸一、MS開発部 モトGPグループリーダー談
「ここミサノは2007年からレースカレンダーに加わり、過去4戦でヤマハは2勝を飾っており、YZR-M1との相性は良いサーキットです。初日から落ち着いてセッティングを進めることができたロレンソ選手が好スタートでホールショットを奪って以降、一度もトップを譲ることなく第8戦イタリア/ムジェロGP以来の優勝を飾ることができました。相棒のベン選手はセッティングに苦しみつつレースを迎えましたが、持ち前のファイトを見せて6位でチェッカーを受けております。

今回ミサノサーキットではヤマハGP参戦50周年記念イベントとしてヤマハGP500にて3連覇を達成したウエイン・レイニーさんがいらしており、レジェンドの前で優勝できたことは別の意味で非常に誇らしいかぎりです。チャンピオンシップポイント差は少し縮まったもののまだ相手は遠くにおります。今回の優勝を新たなステップとして次回スペイン/アラゴンサーキットでの第14戦に臨みます。引続き皆様のご声援をよろしくお願いします」

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