[YAMAHA] JMX Rd.5 SUGO IA1 成田が今季2度目のパーフェクトウイン!

全日本選手権、シーズン前半戦最後となる第5戦が、スポーツランドSUGOで行なわれた。決勝はめまぐるしく変化する天候、SUGO特有のハイスピードなレイアウト、そしてレースを追うごとに荒れてくるコンディションが相まって、エキサイティングで激しいレースとなった。YSP・レーシング・チーム・ウィズ・N.R.T.の成田亮は、こうした状況をものともせず圧倒的な走りを披露。両ヒートともにホールショットから勝利を奪い、今季2度目の完全優勝を飾った。
なおこのレースから、怪我で離脱していたMPDY(モトクロスプロダクション・デベロップメント・オブ・ヤマハ)の小島太久摩(IA1)と尾崎友哉(IA2)が復帰した。

第1ヒート、成田のホールショットでレースがスタートし、小島庸平(スズキ)、平田優(ホンダ)、新井宏彰(カワサキ)らが続く。序盤は10秒以内に上位6人がひしめく混戦状態となるが、大きな動きのないまま中盤へ。その中盤に入るとレースが動き出す。成田と小島庸平の差が徐々に迫りテール・トゥ・ノーズの状態に。そして8周目に小島庸平がアタックしてトップとなるが、成田もすぐに抜きかえす。さらに次の周も小島が前に出るが、またすぐに抜き返し成田はトップを譲らない。
そして、この攻防を終えると成田が一気に差を開いて独走体制を作り、そのままトップをキープして今季6勝目を獲得した。なお、2位は後半に小島庸平をかわした熱田孝高(スズキ)、3位は小島庸平となった。
一方、開幕以来の復帰戦となった小島太久摩は、10番手で1周目を終える。しかし、2周目に転倒があり最後尾まで順位を下げてしまう。その後再スタートすると、次々に順位をあげ12位でゴールした。

第2ヒーは、第1ヒートに続き成田のホールショットで幕を開ける。序盤は第1ヒートと同様、上位6〜7人が10秒以内に収まる接近戦となるが、成田はトップをキープしたままレースを進める。
そして中盤に入り、成田と2番手の平田との差が開くと、それをきっかけに成田が後方をグングン引き離し、2番手のライダーに最大10秒程度の差を築いて独走態勢を作る。その後も安定した走りを披露した成田は独走のままフィニッシュ。第3戦に続きシーズン2度目となる完全勝利で総合優勝を獲得した。2位は熱田、3位は勝谷武史(カワサキ)。
1周目を10番手で終えた小島太久摩は、2周目にエンストで19番手まで順位を落としてしまう。その後もまだ残る怪我の影響などによりペースが上がらなかったが、最後は15位でチェッカーを受けた。

ここまで5勝を挙げていた成田はこのレースで7勝。ランキングでは2番手につける熱田が両ヒートともに2位だったため、その差は6ポイント拡大し18ポイントとなった。

IA2、第1ヒートはYZ250Fを駆る斉木達也がホールショットを奪う。一方、この大会が復帰戦となった尾崎は出遅れ20番手、渡辺学は転倒し 25番手で1周目を終える。斉木は序盤で順位を落とすもトップ10圏内をキープしていたがトラブルが発生しリタイア。これにかわって原田翼が14番手でヤマハトップとなる。
その後は25番手から急激な追い上げを見せた渡辺が原田をかわしヤマハトップに立つと、さらに順位を上げて11位でゴール。尾崎も20番手から着実に順位を上げ14位でフィニッシュした。1位は稲垣佳樹(スズキ)、2位は星野優位(ホンダ)、3位は三原拓也(カワサキ)となった。
続く第2ヒート、好スタートを切ったのは富田俊樹(ホンダ)、そして井上眞一(カワサキ)、原田が3番手でスタートする。一方の渡辺は10番手、尾崎は12番手で1周目を終える。この中で渡辺が序盤から上位陣に猛チャージをかけて5周目までに6番手に浮上。その後も勢いは止まらず着実に上位陣を攻略し9周目、ついに3番手を捉えて表彰台圏内へ。さらに同周、2番手の星野優位がコースアウトした隙をついてパスすると、後方から星野優位のプレッシャーを受けながらも最後までポジションを守り抜き2位でゴール。2012年YZ250Fのデビューレースで渡辺がヤマハにとっては今季初の表彰台を獲得した。なお優勝は中村友則(カワサキ)、3位は星野優位となった。

熱中症防止のため15分+1周から10分+1となったレディス、レースはお昼やすみから降り出した雨の中で行なわれた。ホールショットを奪ったのはヤマハの伊集院忍。その後も順調にトップをキープしていたが、1周目の後半にミスで後退し8番手で2周目に入る。その後もミスがあり11番手まで後退するが、最後は3つ順位を挽回、ヤマハ最上位の8位でゴールした。優勝は邵洋子(スズキ)、2位は山本泉(ホンダ)、3位は畑尾樹璃(カワサキ)。

次回の全日本選手権・第6戦近畿大会は、名阪スポーツランド(奈良県)で約1ヵ月後の9月10・11日に開催される。

COMMENT

成田亮選手談 (IA1:1位/1位/総合優勝)
「今日は理想的なレースだったけれど、第1ヒートは少しマイナス要素があった。フィジカル面では自信を持っていたのだが、暑いコンディションを目の前にして、後半のことを考えてしまい思いっきり攻めることができなかったことだ。ただ小島選手にプレッシャーを受けてかわされスイッチが入った。もっと行ける、自信を持って攻めようと。それに合わせて小島選手に競り勝ち、後半は辛かったがリズムよく走ることができた。第2ヒートは雨で湿気が一気に上がり厳しいレースになるかと思ったが、気温が少し下がって走りやすい状況だった。序盤は平田選手の接近を許したが、中盤には大きなリードができ消耗も少なく余裕を持って最後まで走り切ることができた。今回は、2度目の完全勝利の喜びと同時に、100勝にまた一歩近づけたことも良かった。残り5戦ではまず100勝を目指し、1レース1レースを大切にがんばっていきたい」

小島太久摩選手談 (IA1:12位/15位/総合14位)
「まだメンタル、フィジカルともに全日本で戦える状況ではなかったが、自分を支えてくれ、そして待ってくれているファンのため、また自分の仕事であるYZの開発を進めるために、今回の出場を決意した。ただ成績は予想通りの厳しいものだった。第1ヒートは転倒、そして第2ヒートはエンストで順位を下げたことを除いても、内容が良くなかった。やはり荒れたコンディション、全日本のレーススピード、レース時間に順応できていなかった。もちろんショックはあるが、現実を受け止めそれに対して何をすべきかを明確にしていかねばならない。すぐにはトップグループに入れないと思うが、一歩一歩着実に近づいていくので、今後も応援してもらえればうれしい」

渡辺学選手談 (IA2:11位/2位/総合4位)
「ここまで苦労してきたがようやく表彰台に辿り着くことができた。まずは自分をサポートしてくれるすべての方に感謝したい。今回のレースから 2012年型のYZ250Fを使用した。サスペンション以外はほぼノーマルながら、とにかく良く走ってくれた。全域でトルクが豊かで、ぐいぐいと前に進んでいくことから気持ちよく、思うように走らせることができた。第1ヒートは1周目に転倒があり11位止まりだったが、第2ヒートは今シーズン最高の走りができた。レース前に雨が降り自分の好きなコンディションだったし、タイヤとマシン特性が結びつき、サイティングラップから力強い走りを感じていた。そしてレースではラインが他のライダーと違っていたことでパッシングもスムーズにでき、とにかくこれまでにないほど攻めることができた。それが2位という結果につながったと思う。ここまでまだ両ヒートを揃えることができていないが、次の名阪では両ヒートともに成績が揃えられるようにがんばりたい」

尾崎友哉 (IA2:14位/10位/総合13位)
「荒れたコンディション、そしてこの気温。レースならでは厳しい状況に順応できるだけの十分な準備ができていなかった。ただ、セッションを重ねるごとに成績が上昇していることを考えると、まだ1レースをだけだが前進していることを感じられた。一方で今回は自分が開発に携わっているYZ250Fの12 年モデルがデビューした。そしてそれをほぼストックの状態で使用する渡辺選手が第2ヒートで2位表彰台を獲得。荒れたコンディションでの操安性やエンジン特性など、自分たちがやってきた成果が成績に現れ、ともてうれしく感じている。今後はまず全日本で戦える体にすることが一番。自分が万全になることにより、レースでの成績、さらにはマシン開発も順調に進めることができるからだ。次回の名阪まで1ヵ月あるので、しっかり調整して臨みたい」

YSP・レーシング・チーム・ウィズ・N.R.T. 板橋一男監督談 (YSP成増社長)
「本当に素晴らしいレース、感動した。震災以降、成田選手も様々な苦労があったなか迎えた地元のレースは、色々な部分で重要な大会だったと思う。また二輪、四輪業界を含めて現在は土日が就業日という状況のなか70人もの応援団に参加いただいたことも感謝しなければならない。まさに他のメーカーも含め、ライダー、ファン、そしてメーカーが一体となり、モーターサイクルスポーツを盛り上げることができ、微力ながら被災地の皆さんの活力となったのではないかと感じている。さてシーズンはいよいよ後半を迎える。これからも厳しいレースが続くと思うが、国際A級100勝達成、その先にあるチャンピオン奪還に向けチーム一丸となってガンバルので、これからはさらに大きな応援をいただければと思う

YSP・レーシング・チーム・ウィズ・N.R.T. 臼井秀和チームマネージャー談
「今日はほぼ完璧なレースだったといえるだろう。第1ヒートのような暑い状況では、みなに疲労感が蓄積される。しかし、前半こそ競り合いになったが、後半はほとんどペースを崩すことのない安定感を見せつけて勝利。第2ヒートはさらに圧巻で、ホールショットから一度もトップを明け渡すことなく、ペース配分も完璧にこなして勝利を奪った。ここまで何度もいってきたことだが、成田選手は今年、体力という強力な武器を手に入れたことは確実。今後は国際A級でのヒート優勝回数が今回の2勝で96回(ヤマハ調べ)となったので、まずは通算100勝を目標に、チーム全体で戦っていきたい」

MPDY 辻本幸二監督談
「今回は見ての通り、2人のライダーがともに怪我からの復帰戦だったが、なかなか思うようなレースができなかった。ライダーは全日本のコンディションやレーススピードなどに対して大きなブランクがあり、さらに怪我によるフィジカルも万全ではない。しかしこれは想定済みで、今回は次へのステップとして出場を決めた。二人のライダーともにこのレースを通じてやらなければならないことも痛感したと思う。すぐには無理でも一歩一歩前進し、同時にマシン開発も進め、レースの成績を上げていけるようにチーム全体でサポートしていきたい」

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