[HONDA] JMX Rd.4東北 IA1の平田優が最速ラップで実力を証明! レディースクラスの益春菜は今季無敗の4勝目!

3月11日に東日本大震災が発生して以降初となる東北地方での全日本モトクロス選手権が、今季第4戦として、岩手県南部の藤沢町にある藤沢スポーツランドで開催されました。この東北大会は、津波による甚大な被害があった宮城県の気仙沼から、クルマで約40分と近い場所にあるコースを使うため、当初は開催が危ぶまれていましたが、例年どおり7月第3週末に行われました。

今大会は土日両日ともに晴天かつ猛暑となり、ライダーはもちろんのこと観客や関係者にとっても、非常にタフなコンディションとなりました。これまで、全日本屈指のサンドコースとして知られてきた藤沢スポーツランドですが、今年は以前に搬入されたサンド質の土とコース本来の土が混ざり合い、しかもセクションごとに路面状況が異なるという、タイヤセレクトが難しいコンディションとなりました。

▼IA1(450/250)ヒート1

福留善秀(TODAY SPORT)がスタート直後から順位を上げ、1周目を成田亮(ヤマハ)に次ぐ2番手でクリア。TEAM HRC勢は、増田一将が8番手、平田優が10番手から追い上げのレースとなりました。2周目、勢いにのった福留は成田をパスしてトップに浮上。平田は9番手へとポジションアップし、増田の背後に迫りました。

レース序盤、福留から平田までの9台は、近距離での順位争いを展開。5周目、福留は成田に首位の座を譲ると、前大会で転倒した影響による体調不良でペースを落とし、徐々に順位を下げていきました。また、平田は増田や田中教世(カワサキ)とのバトルを制し、7番手に浮上しました。

6〜9周目にかけて平田は、1周につき1台のペースでライバルを抜き、表彰台圏内となる3番手までポジションアップ。しかし、レース後半になっても 4台による激しい3番手争いは続き、平田は17周のレースを6位でゴールしました。また増田は、終盤に2度の転倒を喫して16位。福留は8位でフィニッシュしました。

▼IA1(450/250)ヒート2

増田が5番手でオープニングラップをクリア。ヒート1は1周目に転倒して最後尾から9位まで追い上げた深谷広一 (TEAM.MOTO.SPORTS.FUKAYA)が、これに続きました。2周目、深谷は7番手にポジションダウン。さらに4周目にも深谷は1つ順位を下げ、レース中盤まで8番手を走行。その間、増田は5番手をキープしました。

ところがレース中盤、増田は転倒して、8番手へと後退。これにより7番手に順位が上がった深谷は、ラスト3周でこのヒートの自己ベストタイムを記録するなど、レース終盤になって追い上げ、4位入賞を果たしました。また増田は、前走車のリタイアにより順位を上げ、7位でのゴールとなりました。

なお、ヒート1でトップ争いを演じた福留は、体調がすぐれないことから、大事をとってこのヒートへの出走を見合わせました。そして平田は、1周目に転倒。大きく遅れた最下位からレースをスタートすると、その後はマシンチェックのために数度のピットインを行い、17周のレースを完走したものの、19位でのフィニッシュとなりました。

▼IA2(250/125)ヒート1

星野優位(SEKI Racing MotoRoman & KBF-RS)がホールショットを奪うと、オープニングラップをトップでクリア。中村友則(カワサキ)、小方誠(DREAM Honda RT Ogata)、三原拓也(カワサキ)、田中雅己(TEAM ナカキホンダ)がこれに続きました。3周目以降、星野は中村、小方は三原と接近戦を展開。4周目、星野は中村に抜かれて2番手に後退しました。

また小方は、7周目にコースアウトを喫し、7番手まで後退。しかしレース後半、小方は自分のペースを取り戻し、追い上げを開始。最終的には、レース終盤に5番手へと順位を落としていた田中を抜き、小方が5位、田中が6位でフィニッシュしました。そして星野は、レース終盤までしっかりと順位をキープし、第2戦以来となる2位表彰台に登壇しました。

▼IA2(250/125)ヒート2

スタート直後の転倒により、星野は1周目を最後尾から5番目となる26番手でクリア。一方で、小方は4番手でレースをスタート。田中は13番手からの追い上げのレースとなりました。2周目、小方は3番手を走る加藤吏一(カワサキ)に迫りましたが、その後もパッシングのチャンスを得られず順位をキープ。田中は、猛烈な追い上げで5周目に5番手までポジションアップしました。

星野も順調な追い上げで、レース終盤にはトップ10圏内まで浮上。しかし、その後に再び転倒してしまい23位でゴールすると、レース後に熱中症のため病院へと直行しました。田中は、レース後半に1つ順位を落としましたが、その後はポジションをキープして6位でフィニッシュ。そして小方は、ラストラップまで加藤を数秒差で追い続け、4位入賞を果たしました。

▼レディース

益春菜(SEKI Racing MotoRoman & KBF-RS)がホールショット。これに邵洋子(スズキ)と山本泉(TEAM HAMMER)が続くと、1周目の中盤で邵を抜いた山本が、益もパスして一気にトップへと浮上しました。しかし2周目、益が山本を抜いて再び首位に。その後は、徐々に後続との差を拡大していきました。

山本は、3周目のフィニッシュジャンプで邵に抜かれて、3番手へと後退。その後は、単独走行で順位をキープしました。猛暑によるライダーの疲労を考慮して、このクラスの決勝レース時間は、本来より5分短い10分+1周に変更。レースは6周でチェッカーとなり、益が開幕4連勝を達成。山本が3位表彰台登壇を果たしました。

コメント

深谷広一 (IA1・9位/4位)
「ヒート1は、スタート直後の混戦の中で他車との接触があり、転倒してしまいました。それでも、北海道大会の直後からずっと東北地方で練習してきた成果が出て、その後は順調に追い上げることができたと思います。ヒート1での感触がよかったので、ヒート2はスタートで前に出られれば、それなりの順位でゴールできるかもと考えていました。実際にスタートもまずまずで、その後は後半に備えペース配分して、終盤に追い上げることができました。表彰台に届かなかったのは悔しいですが、IA1に昇格して1年目のシーズンを戦うプライベーターということを考えれば、悪くない順位だと思います。徐々に走りがよくなっているので、次戦以降もまずは表彰台を目指してがんばります」

増田一将 (IA1・16位/7位)
「ヒート1は、集団の中で追い上げを試みていたところで単独転倒して、順位を落としました。その後、再び追い上げを図ったのですが、目の前で転倒した周回遅れのマシンが自分のライン上に飛んできて、それに乗り上げて前転してしまいました。この転倒で手を痛めてしまい、その後はペースを上げることができませんでした。ヒート2は、スタートもまずまず決まり、徐々に走りのリズムもよくなってきて、トップグループとの差が縮まりだしたところで、転倒を喫してしまいました。これで疲れが一気に出てしてまい、順位をキープすることになってしまいました。ケガの状態は検査してみないとわかりませんが、悔しいレースが続いているので、なんとしても次戦でこの思いを忘れられるようないい走りをしたいと思います」

平田優 (IA1・6位/19位)
「ヒート1は、スタートこそ失敗しましたが、その後の走りはよかったと思います。しかし、暑さと激しいバトルの連続で体力的に厳しくなり、最後まで集中して走ることができませんでした。ヒート2は、1周目に転倒してしまい、その後はまるでうまく走れない感じになってしまいました。結果的に、両ヒートとも成績に結びつける走りができず、本当に悔しく思っています。単純な体力ということだけでいえば、トレーニングも十分に行っているので、ライバルに大きく負けているとは考えられません。短期間での改善点として、いまある体力を、レースで効率よく使い切れるようにトレーニングを積み、今日よりさらに暑くなるであろう8月第1週のレースに備えたいと思います」

市川哲也 |TEAM HRC監督
「平田は、ヒート1ではベストラップタイムを叩き出し、その速さが全日本トップレベルにあることを証明してみせたと思います。しかし、30℃を超える気温の影響で、スタートから20分を過ぎたあたりからスタミナ切れを起こしてしまいました。走りはとてもよかったので残念です。暑さに対するタフネスというのは、トレーニングで得られる体力とはまた別なのだと思います。今後は、そういった部分の強化にも力を入れていきたいと考えています。増田は、この大会に向けて乗り込みも行い、チームとしても彼の並々ならぬ意気込みを感じていました。しかし結果的には転倒が重なり、リザルトに結びつけることができませんでした。とはいえ平田も増田も、ペースはよくなりつつあると思います。次戦はよい結果を出してくれると信じています」

小方誠 (IA2・5位/4位)
「北海道大会でケガした右手が完治していない状態で、この大会に臨みました。しかも土曜日の予選で他車と接触転倒した際に、再び同じ箇所を痛めてしまい、決勝は厳しい戦いとなりました。ヒート1では、三原拓也選手と競っているときに、無理がきかずにコースアウトしてしまいました。その後も、手の痛みがあってペースが上がらなかったのですが、レース後半になって痛みが気にならなくなってきたので、最終的にはなんとか追い上げることができました。ヒート2は、ヒート1よりは身体の状態がよかったのですが、やはりベストのときと同じような攻めの走りができませんでした。精一杯の走りではありましたが、表彰台にはわずかに届きませんでした。まずはケガを治すことを優先して、次戦に臨みたいと思います」

益春菜 (レディース・優勝)
「ホールショットで飛び出した後、直前の散水作業でぬかるんだラインを選んでしまい、2番手に順位を下げましたが、その後も冷静に走ることができました。レース時間が短縮されましたが、私はスタートで前に出られることが多いので、とくに影響はないと考えていました。震災の影響で、一時は大会が中止されるかもしれないという話もあったので、この東北大会が開催されたことを、本当にうれしく思っています。被災地を元気づけられるような走りをしようと思っていましたが、地元の方々がたくさん応援に来てくれて、逆に私がパワーをもらって優勝できたように感じています。ありがとうございました」

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