[HONDA] JRR Rd.3 もてぎ Honda勢が全クラスで優勝。JSB1000では秋吉がWウイン、開幕3連勝を達成

東日本大震災の影響から開催スケジュールが変更され、今シーズン初めての全クラス開催となった全日本ロードレース選手権。開催地のツインリンクもてぎも震災の影響を受け、ロードコースを大幅に改修。改修後、初めてのレース開催となりました。JSB1000は鈴鹿、ST600はオートポリスで開幕戦を迎えましたが、J-GP2、J-GP3は今回が開幕戦となります。

今回、JSB1000は2ヒート制となり、予選はノックアウト方式で行われました。27台がセッション1でアタック、上位24台がセッション2へと進み、上位12台がセッション3に進みます。レース1のグリッドはセッション1の結果で決まり、セッション3の結果がレース2のグリッドに反映されることになります。セッション1から気合のこもったアタックが行われ、秋吉耕佑(F.C.C.TSR Honda)がPP/2番手、加賀山就臣(スズキ)がPP/2番手、高橋巧(MuSASHi RTハルク・プロ)が3番手/3番手と、秋吉、高橋のHonda勢がフロントローを獲得しました。

レース1、ホールショットは加賀山、それを追い秋吉、中須賀克行(ヤマハ)、高橋が続きます。2ラップ目には高橋が中須賀を捉えて3番手浮上し、加賀山、秋吉に食らいつこうとしましたが、2人がペースアップしたことで、その差を詰めることがなかなかできませんでした。

3ラップ目には秋吉がファステストラップを記録。90度コーナーで加賀山を捉え、トップに浮上しました。しかし、加賀山は秋吉をぴたりとマーク、ともに1分50秒台にタイムを入れて、3位以下をさらに引き離し、セカンド集団との差が2秒に広がりました。

レース中盤には、細かい雨が降ったり止んだりするという不順な天候により、路面状況が更に難しくなりました。秋吉は首位をキープしましたが、加賀山はその路面状況の悪化によりコースアウト。コースに復帰をしたものの、トップ争いからは脱落。秋吉は、誰にも邪魔されることなく勝利のチェッカーをくぐりました。2位は高橋、3位は中須賀となりました。

レース2も加賀山がホールショットを奪い、レースをリード。それを秋吉が追う展開となりました。ですが、今回は秋吉がペースアップし、ファステストラップを叩き出しながら快走、序盤に独走態勢を築きあげました。2位争いは加賀山、高橋が展開します。秋吉は単独走行となり優勝のチェッカーをくぐり抜けてダブルウインを達成。2位争いは最終ラップまでもつれ込みました。高橋は果敢に加賀山に襲いかかりますが、周回遅れが絡みタイミングをつかめませんでした。その結果、2位は加賀山、僅差で惜しくも高橋は3位となりました。

ST600の予選は、渡辺一馬(Kohara Racing)が初のポールポジションを獲得しました。チャンピオンの山口辰也(TOHO Racing MOTOBUM)は2番手、3番手には横江竜司(ヤマハ)、交通事故で4月に亡くなった高橋江紀の代役として参戦した井筒仁康(カワサキ)は4番手に入りました。稲垣誠(ヤマハ)が5番手。小林龍太(MuSASHi RT ハルク・プロ)は8番手、9番手には岩田悟(テルル・ハニービーレーシング)。開幕戦の2レース目で優勝した亀谷長純(バーニングブラッドRT)は、テストで右肩をケガし、左足のじん帯を伸ばしてしまいましたが、そのケガを押して参戦し、29番手でした。

ホールショットは渡辺、それを山口が追う展開になりました。しかし、スタート直後の1コーナーで多重クラッシュ、さらにS字で井筒、稲垣、横江がクラッシュするという大荒れのオープニングとなりました。続行されたレースを先導したのは、渡辺、山口、佐藤裕児(ヤマハ)の3人、トップ集台を形成して周回を重ねました。山口は4ラップ目に渡辺を捉え、首位に立ち2勝目を飾りました。渡辺は山口に食らいつき、追い上げてきた中冨伸一(ヤマハ)の追撃をかわして2位を死守、表彰台に上がりました。3位は中冨、4位は佐藤、小林も追い上げて6位、7位には浦本修充(MuSASHi RT ハルク・プロ)が入りました。亀谷はスタート直後の1コーナーのクラッシュに巻き込まれ、リタイアとなりました。

J-GP2は、中上貴晶(MuSASHi RTハルク・プロ)がレコード更新してPPを獲得。2番手には山口、スペイン選手権でMoto2に参戦している小山知良(C.I.P.TNU)がスポット参戦し、3番手につけました。4番手には関口太郎(Team TARO PLUS ONE)、5番手には稲垣が入りました。決勝でスタートダッシュしたのは中上。中上はさらにペースアップし、他を寄せ付けない速さで周回し、独走優勝。昨年の筑波以来となる優勝を飾りました。2番手につけていた山口は、2コーナー立ち上がりでまさかの転倒を喫し、再スタートしましたが9位でチェッカー。代わって2位争いは関口、小山で争われましたが、関口が先着し2位、3位は小山となりました。

J-GP3は、2012年のMoto3用マシンであるNSF250Rが参戦。仲城英幸(Project μ 7C HARC)、藤井謙汰(F.C.C.TSR Honda)が駆ることになり大きな注目を集めました。PPは徳留真紀(Team Alliance & HARC-Pro.)、3番手に山本剛大(Team NOBBY)、4番手に仲城、5番手に森俊也(Team NOBBY)、6番手にチャンピオンの大久保光(18 GARAGE RACING TEAM)、8番手に藤井となりました。決勝では仲城がホールショットを奪います。しかし、徳留がすかさず仲城を捉えて首位に立ち、レースをリード。仲城、山本、大久保が激しいトップ争いを繰り広げながら周回を重ねました。その中から山本が遅れ、徳留、仲城、大久保が抜け出します。仲城は何度も徳留に仕掛けますが、徳留が逃げて優勝を飾りました。11ラップ目に大久保が動き、仲城を捉えて2番手に浮上、大久保はそのまま逃げきり2位、仲城は3位でチェッカー。藤井は6位となりました。

コメント

秋吉耕佑 (JSB1000 レース1 優勝)

「加賀山選手と同じように、自分も何度か転倒しそうになりました。集中力を高めて転倒しないようにと走りました。気温が上がり路面温度も上がっていく中、厳しいレースになりましたが、勝つことができてうれしいです」

高橋巧 (JSB1000 レース1 2位)

「レース序盤で離されてしまいました。なんとかついていこうとしたのですが、自分のペースを上げることができませんでした。2レース目でトップ争いができるように、これからスタッフと対策を考えて、挑みたいです」

秋吉耕佑 (JSB1000 レース2 優勝)

「本当は、もっとペースを上げたかったのですが、安全マージンを持ったアベレージで走ることができるように、ペースアップしたい気持ちを抑えて走っていました。今回は事前テストがなく、ぶっつけ本番のレースでしたが、MotoGPに代役参戦できたことが、とても役にたったのだと思います。その経験を生かすことができて、勝てたことがうれしいです」

高橋巧 (JSB1000 レース2 3位)

「レース序盤にペースを上げることが課題でしたが、追いつくだけで精一杯になってしまいました。今回も厳しかったのですが、なんとか加賀山さんに追いついて抜こうとしました。ですが、周回遅れが絡んでしまい、タイミングを逃してしまいました。秋吉さんとの差を埋めるためにも、きちんと勝負できるようにしたいと思います」

山口辰也 (ST600 優勝)

「ST600はなんとか勝つことができましたが、暑さが厳しく、脱水症状が出てしまい体調は最悪でした。J-GP2とダブルエントリーしていたこともあり、ST600後は、体調の回復に努めて走ったのですが、転倒してしまいました。昨年はST600の仕様のまま参戦できましたが、今年からスリックタイヤとなり、詰めきれていない部分がありました。次までにはしっかりと詰め、両方走れるようにがんばります」

渡辺一馬 (ST600 2位)

「朝のウオームアップランの感触もよく、スタートで前に出て、集団に飲み込まれないようにしようと思っていました。山口さんに離されないようについていくことだけを考えて、前だけを見ていました。チームのバックアップは大きく、また、伊藤(真一)さんからは、本当に細かいアドバイスをしていただいています。走り方だけでなく、タイムの出し方など、参考になることばかりで、そのおかげでポールポジションも取れ、表彰台にも上がることができたと思います。これも、応援してくれた人たちのおかげだと思います。次は勝てるライダーになって恩返しがしたいです」

中上貴晶 (J-GP2 優勝)

「予選日とは違うコンディションでタイムアップは厳しい部分もありましたが、あくまでも昨年のMoto2のタイムを目標にしていました。なんとか1分53 秒台に入れたいと思っていました。とにかくタイムアップをしようと走っていたので、チェッカーの瞬間はため息を隠せませんでした。もちろん、勝てたことはうれしいですし、自分の走りができていることもうれしいです。それでも、タイムを出したいと考えていました。次は必ず目標を達成できるように、しっかり走りたいと思います」

関口太郎 (J-GP2 2位)

「朝から体調がよくなかったのですが、ST600のスタート前には回復して走りました。けれど、やはりダブルエントリーはつらい部分もありました。なかなかレースに集中しきれず、中上選手を追いかけたかったのですが、うまくいきませんでした。今回は事前テストに参加することができなかったこともあり、 ST600からJ-GP2への切り替えがうまくいきませんでした。次回は、その課題をクリアできるようにしたいと思っています」

徳留真紀 (J-GP3 優勝)

「スタートを失敗してしまい、追い上げのレースになることを覚悟していましたが、思ったほど順位が下がらずにすみました。ホールショットの仲城選手についていけばいいと思い、山本選手が自分の前に出ましたが、トップ争いをしている中でも、自分にアドバンテージがあることがわかっていたので、相手のペースに合わせて自分も上げようと考えていました。NSF250Rは、どんな隠し玉があるのだろうとドキドキしていましたが、今回はRSにアドバンテージがあったのだと思います。最後は前に出て逃げることができてよかったです。ポールポジションを取った時は、勝てないレースが多かったので、今回はポール・トゥ・ウインができてうれしいです」

大久保光 (J-GP3 2位)

「徳留さんも仲城さんもベテランの実力者なので、ついていければいいと思っていました。ついていくことができたら、必ずチャンスがくると思ってがんばりました。NSF250Rについては、未知のマシンと戦っているのだなと思い、ドキドキしていました。思っていた以上に速くて、驚きました。ついていくのがやっとでした。自分のマシンのポテンシャルを引き出せなくて反省もあります。ゼッケン1を着けて走るのは初めてだったので、思った以上に重たい数字なのだなと感じました。応援してくれるファンのためにも、ゼッケン1に恥じない走りをしていきたいと思います」

仲城英幸 (J-GP3 3位)

「デビューウインを飾りたくて、レース前は緊張していました。今回、路面改修などの影響もあり、思ったようにセットアップを詰めきれませんでした。予選より決勝の方が路面温度も上がり、厳しい状況になってしまいました。ウイークを通しては手ごたえを感じていましたし、チームもHondaスタッフの方々のバックアップもすばらしかったので、それに勝って応えたかったです。勝つことができずに申し訳ありません。次は、きっちり勝負します」

関連記事

編集部おすすめ

  1. オートバイパーツ・用品の販売を全国展開する2りんかんは、バイク乗りコスプレイヤーの「美環(み…
  2. ボッシュが形づくる二輪車の未来 ボッシュは、自社のモーターサイクル&パワースポーツ事業が、…
  3. 采女華さんによるタイヤ点検イベント開催! バイク用品専門店の「2りんかん」は、12月17日…
  4. ホンダが、社内向け情報を紹介する「HondaTV Web」で、「東京モーターショー Hond…
ページ上部へ戻る