[Kawasaki] JRR Rd.2 オートポリス アジア選手権ウィナー藤原克昭。ST600開幕戦にスポット参戦で2位表彰台

アジア選手権ダブルウィンの藤原克昭が14年ぶりに全日本の舞台に戻ってきた。

標高800メートル、阿蘇の自然に広がるオートポリスは、その雄大な光景からヨーロッパのコースを彷彿させる日本屈指の国際サーキットだ。全日本ロードレース第2戦は、ST600クラスのみの開催で、土日2日間を使った2レース制が初めて導入された。また、フォーミュラーニッポンとの初共催も話題を呼び、モータースポーツファンにとっては待望のビッグイベントとなった。

そのビッグレースに、昨シーズンまでスーパースポーツ世界選手権などで活躍、今シーズンからはその舞台をアジアロードレース選手権に移し、いきなり開幕ダブルポールトゥウィンを飾った藤原克昭が、14年ぶりに全日本の舞台に戻ってきたのである。マシンはNinja ZX-6R。カワサキファンならずとも多くのレースファンから注目を集めていた。

■レポート

ST600クラス初の試みとなったノックアウト方式で行われた予選では、土曜日決勝のグリッドがQ1で、Q3で日曜決勝の上位12台のグリッドが決まるため、戦略的なタイムアタックが要求される。11時から行われたQ1の走行時間は40分とたっぷりあったが、藤原はわずか4周で1分56秒104をマークし、アタックを終了。2列目6番手のグリッドを確保した。さらにQ3へのステップとなるQ2では、1分55秒851とタイムを伸ばし3番手タイムでQ3 へ。わずか10分だけのアタックとなるQ3でも藤原は精力的にアタックし、1分55秒551と4番手タイムで走行を終えた。

<決勝レース1>
そして、迎えた決勝レース1。スタート直後に複数台が接触するアクシデントが発生。赤旗中断で、仕切りなおしとなったレースは規定どおりの16周で行われた。藤原は2列目から見事にスタートを決めたものの、山口(ホンダ)とデチャ(ヤマハ)が目の前で接触。転倒したデチャのマシンが藤原の行く手をふさぎ、フルブレーキで回避行動をとった藤原はポジションを大きく落としてしまう。

結果的には、このポジションダウンがレース前半の快進撃につながっていく。オープニングラップを9位で通過した藤原は、2ラップ目には8位、3ラップ目には7位と確実に1台ずつパスしていった。そして5ラップ目には予選並みの1分55秒853を記録して、津田(スズキ)、関口(ホンダ)の2台を一気にパスすると、レースの折り返し8周目にも小林(ホンダ)、岡村(ホンダ)の二人を抜き、ついに2位グループのトップに躍り出た。このときの周回タイムは1分56秒台中盤をきっちりキープ。いよいよ残る1台の追い上げが期待された藤原だったが、レース序盤のタイムロスが大きく、背後に迫る中冨(ヤマハ)とのバトルを制することに専念することに。

ラインを大きく変えて隙をうかがう中冨に対し、序盤で酷使したタイヤをいたわるようにコーナーをタイトに旋回。クレバーな走行で、中冨の焦りを誘う。残り 3周となった登りセクションで、中冨がいったん前に出たが最終コーナーでの速度差を計算済みだった藤原は、直後のストレートエンドで2位を奪回すると、危なげない走りでそのままチェッカーを受け、表彰台を獲得した。

<決勝レース2>
日曜日に行われたレース2。夜半から振り出した雨はやむことなく、午前8時半から行われたウォームアップはヘビーウエット。午後から急速に回復するという予報もあり、藤原はマシンの挙動を確かめる走行に終始した。ピットウォークを終えるころには予報どおり雨も小止みになり、西の空も急速に明るくなったが、完全にあがるまではいたらずウエット宣言化でのレースとなった。

1周目、大きく飛び出したのはオートポリスをホームコースにする岡村。藤原もスタートを決めて3位でコントロールラインを通過した。2周目には中冨をかわして2位浮上、岡村の背中に迫る。2秒半以上あったギャップを確実につめていった藤原は、5ラップを終えたホームストレートエンドで、岡村を捕まえるとトップに出る。このころからラインが乾き始め、微妙な路面コンディションになっていったが、藤原はそのままトップを堅守しレースをリード。6周、7周と2 分6秒半ばをキープしていたが、折り返しの8周目に追い上げてきた亀谷(ホンダ)にトップを譲る。ペースが急速に落ち始めたのはこのあたりからで、9周目、10周目と明らかにマシンコントロールに苦労している様子。そしてついに11周目に自ら緊急ピットイン、表彰台を目前に悔しいリタイヤとなった。

藤原克昭(2位/リタイヤ)のコメント

レース1
「優勝こそ届きませんでしたが、2位表彰台という結果に対しては満足しています。この表彰台は、メカニックをはじめチーム員すべての力が結集して実現したもの。本当に感謝しています。最高の仕事をしてくれたと思います。世界を転戦してきた僕ですが、実は久しぶりの全日本参戦にこれまで経験したことがないほど緊張していました。その緊張感をいい方向に持っていけたのは、ファンの方の応援のおかげだと思っています。ありがとうございました。」

レース2
「厳しいレースとなりました。逃げるトップに食い下がり、前に出たのですが、レース半ばあたりからリアがすべるようになっていました。スライド走行でしのいでいたのですが、コントロールするのもままならなくなり、このままレースを続行するには危険性が高すぎると判断。自らピットインしてリタイヤすることにしました。応援してくださった皆様には結果でお答えできなかったことは大変申し訳ないと思っていますが、この借りはアジア選手権で晴らそうと思いますので、引き続き応援よろしくお願いします。」

野村監督のコメント
レース1
「急遽参戦が決まり、準備する時間があまりとれませんでしたが、Ninja ZX-6Rの持つ特性とタイヤのいい部分をうまく引き出したレース展開をした、藤原選手はさすがとしか言いようがありません。アジアで開幕2連勝し、いやが上でも期待が高まる中、最高のパフォーマンスを見せてくれました。スタート直後の予期せぬアクシデント回避でタイムロスしましたが、その後の快進撃は多くのファンも満足してくださったと思います。」

レース2
「レース1でつかみ損ねた優勝を狙っていたのですが、微妙なコンディションでのレースとなり、思いがけずレースを中断することになってしまいました。もちろん、ライダーの判断は正しいと思っています。原因についてはこれから検討することになりますが、次の週末はアジア選手権第2戦(インドネシア・セントゥールサーキット)があるので心機一転、海の向こうで好成績を残すことに専念したいと思います。応援よろしくお願いします。」

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