[HONDA] MotoGP Rd.7 カタルニア決勝 D.ペドロサ2位で2戦連続表彰台、R.デ・ピュニエは今季ベストの4位。高橋裕紀がMoto2初優勝を飾る

3連戦の最後のレースとなったカタルニアGPは、34℃の暑さの中で熱戦が繰り広げられ、オープニングラップに大きく遅れながら猛烈に追い上げたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が2位でフィニッシュした。3戦連続フロントローからオープニングラップ4番手につけたランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)は、今季ベストの4位でチェッカーを受けた。以下、マルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)9位。秋吉耕佑(Interwetten Honda MotoGP)13位。中盤まで首位争いに加わり、転倒後再スタートを切ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)が14位で、それぞれポイントを獲得した。中盤まで5番手につけたマルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)は転倒リタイア。優勝はポールポジションからスタートしたホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)となった。

2年ぶりのホームGP制覇を狙ったペドロサは、予選4番手から絶好のスタートを切ったが、1コーナーで痛恨のコースアウト。オープニングラップ9番手と大きくポジションを落とした。しかし、2周目に5番手、6周目に3番手に浮上する熱走を披露して、トップ争いをするロレンソとドヴィツィオーゾを追った。しかし、その差はなかなか縮まらず、デ・ピュニエとケーシー・ストーナー(ドゥカティ)を従え、3位争いのグループを形成した。

中盤になると、ロレンソと首位争いを繰り広げていたドヴィツィオーゾが転倒、優勝争いから脱落した。デ・ピュニエを引き離し、3位争いを繰り広げていたペドロサとストーナーの戦いは、そのまま2位争いとなり、ストーナーを抑えきったペドロサが2戦連続の2位でフィニッシュした。今大会、地元ファンの期待に優勝という形では応えられなかったが、猛烈な追い上げにサーキットに集まった8万人の大観衆は大喜びだった。

ペドロサとストーナーには、わずかに後れたが、デ・ピュニエは今季ベストとなる4位でチェッカーを受けた。オープニングラップは、ロレンソ、ストーナー、ドヴィツィオーゾに続いて4番手。その後、ペドロサにかわされて5番手にポジションを落としたが、ドヴィツィオーゾが転倒したことで4位に浮上。後続との差を確認しながら、きっちりと4位でフィニッシュした。

前戦オランダGPのフリー走行で左肩を脱きゅうして欠場したメランドリは、予選14番手から9位でチェッカーを受けた。今大会のメランドリは、万全の体調にはほど遠い状態だったが、ベン・スピーズ(ヤマハ)、ロリス・カピロッシ(スズキ)とバトルを繰り広げた。終盤は左肩に力が入らずペースを落とし、最後はニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)にも抜かれて9位だった。しかし、満身創痍の身体で9位完走した走りにスタンドからは大きな拍手が送られた。

第5戦イギリスGPで転倒負傷した青山博一の代役として出場した秋吉は、オープニングラップ16番手から粘り強い走りで13位フィニッシュ。予選6 番手からロレンソと首位争いを繰り広げ、15周目に転倒したドヴィツィオーゾは、最下位にポジションを落としたものの、吉川和多留(ヤマハ)を抜いて14 位でフィニッシュした。中盤までデ・ピュニエを追って5番手を走行したシモンチェリは、惜しくも転倒リタイアに終わった。

Moto2クラスは、42台が出場して完走26台というサバイバルレースとなった。スタート直後の1コーナーで多重クラッシュが発生。この転倒で4 台がリタイア、さらに、この多重クラッシュの影響で、再スタートしたもののリタイアとなる選手が続出。さらに、高い気温と路面温度によって転倒する選手も多く、16台が脱落する大荒れのレースとなった。

その中で、着実にポジションを上げて2番手を走行していた高橋裕紀(Tech 3 Racing)が、トップを走るアンドレア・イアンノーネ(Fimmco Speed Up)がイエローフラッグ無視によりペナルティを受けたことなどで首位に浮上。今季初優勝を飾った。2位にはトーマス・ルティ(Interwetten Moriwaki Moto2)。3位にフリアン・シモン(Mapfre Aspar Team)という結果だった。総合首位のトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)は5位でチェッカーを受けてトップをキープ。総合3位のルティが今大会の2位で総合2位。シモンも総合3位に浮上した。

また、総合2位で予選7番手から好スタートを切った富沢祥也(Technomag-CIP)は、多重クラッシュに巻き込まれ転倒リタイア。今大会、代役出場でGP初参戦の手島雄介(JIR Moto2)は15位でフィニッシュ。1ポイントを獲得した。

■コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2位)
「スタートが決まって1コーナーにトップで入ることができた。しかし、ブレーキングでリアが振動し、それをコントロールするのが精いっぱいで、コースアウトしてしまった。いままで何度も経験しているが、今日のような動きは初めてだったので驚いた。コースに戻るときは、ペナルティが心配だったので、ゆっくり戻ることにした。そこからポジションを取り戻すために全力を尽くした。そのうちケーシー(ストーナー)がミスをして、彼をパスしたが、フロントのグリップに不安があり、ペースを上げられなかった。そのため彼に差を縮められてしまったが、なんとか2位でフィニッシュすることができた。今日はみんなフロントに同じような問題を抱えていたし、序盤の遅れを取り戻して2位でゴールできたことに満足している。次のレースは優勝を目指し全力を尽くしたい」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 4位)
「今日はリアにハードタイヤをチョイスしたのだが、序盤にタイヤのエッジグリップに苦しんで思ったほどペースを上げられなかった。その後、想定していたタイムで走れるようになり、それからはトップの3人に追いつこうとがんばったが届かなかった。中盤はシモンチェリが追いついてきたが、彼が転んでからは、後ろとのタイム差を確認しながら自分のリズムで走った。表彰台には立てなかったけれど、今季ベストリザルトを残せてよかった。7戦を終えてプライベートチームではトップの5番手。このポジションをキープしていきたい」

マルコ・メランドリ(MotoGP 9位)
「今日は本当に厳しいレースだった。正直、もっと暑くなることを予想していたので、昨日、一昨日に比べれば、暑さはそれほどじゃなくて助かった。今日はブレーキングが難しく、思ったところでバイクを止められなかったが、ペースはそれほど悪くなかったと思う。レース終盤まで、スピーズとカピロッシについていけたし、抜き返すチャンスがあると思っていた。しかし、2度のミスで左肩の痛みがひどくなり、最後は右腕だけで走っていた。この状態では、滑るタイヤをコントロールするのは難しかった。最終ラップにヘイデンを抜きたかったが、ブレーキングがちゃんとできず、それも無理だった」

秋吉耕佑(MotoGP 13位)
「想定していたタイムで走れず、とても残念だった。今回はオランダ、カタルニアと2週連続で出場だった。車体のセッティングは進んだと思うけれど、制御に関しては最後までまとめきれなかった。特に高速コーナーでスピードを乗せられなかった。この部分でタイムをロスしていたので、最後まで難しいレースとなった。チームにとって、自分が乗ったことで、どこまでプラスになったのだろうかと思う。プラスになっていればいいと思うが、自分自身、最後まで物足りなさがあった。この後は日本に帰り、8耐のテストに入るので、気持ちを切り替えて鈴鹿に行きたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 14位)
「今日はいいペースで走れたし、転倒しなければ、最後までロレンソと戦えたと思う。しかし、今回はリアブレーキに問題を抱えていてコーナリングに影響が出てしまった。そのためフロントブレーキの負担が増えて、コントロールがとても難しく、中盤に限界をちょっとだけ超えて、転んでしまった。転んでしまったことはとても残念だが、優勝争いができたという点では、とてもいいレースだった。今日のパフォーマンスには満足しているし、次のレースで今回のミスからばん回したい。チームには本当に申し訳ないことをしたので、次は喜んでもらえるような結果を残したい」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP リタイア)
「今日は目標とする5位以内でレースができたと思う。ラップタイムも1分44秒台で走れていた。何もかもが思っていたようなレースができていた。デ・ピュニエにも追いつくことができた。そして彼をかわそうとしたときに、ブレーキングミスで転んでしまった。それがなければ4位でゴールできたと思うし、本当に残念だった。今年になって初めて決勝で転倒した。とても残念なレースになったが、この3連戦で大きく前進することができたと思う。次のレースは、絶対にこの走りを結果につなげたい」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督
「Repsol Honda Teamとしては、残念な結果だった。しかし、リザルトには見えない収穫もあり、そういう点では評価できるレースだった。アンドレアは、フリー、予選と順調にセットアップを進めて、決勝でも優勝争いをしてくれた。ファステストラップも初めて刻んでくれたし、トップ争いをする力をつけてくれたことはうれしい。今日は残念ながら転倒したが、再スタートして14位でフィニッシュしてくれた。転倒の原因も分かっているので、次戦ドイツではがんばってもらいたい。ダニは、残念ながら、優勝争いに加わることはできなかったが、序盤のミスをリカバリーして表彰台に立ってくれた。トップとのポイント差は広がったが、チャンピオンシップでは2位につけているので、次戦からタイトル獲得に向けて全力を尽くしたい」

高橋裕紀(Moto2 優勝)
「今回は、モディファイしたシャシーがよくて、予選、決勝といいペースを刻むことができた。開幕戦から抱えているラインの自由度がないというウイークポイントは変わっていないが、今日は混戦を抜け出して自分のペースで走ることができた。トップを走っているイアンノーネがイエローフラッグのペナルティを受けて、自分がトップに立ったのだが、最初は何が起きているのかよく分からなかった。そういう点では、100%喜べない部分はあるが、何かが起こったときには優勝を狙え得る位置で戦えていることを感じた。4年ぶりの優勝。2年ぶりの表彰台。次のドイツは4年前に勝っているところなので、引き続き、いいレースをしたい」

トーマス・ルティ(Moto2 2位)
「前戦オランダGPで3位になった後、骨折している鎖骨の手術をした。体調が万全ではなかったので、こうして2位になれてとてもうれしい。今回は3日間を通じてとても暑くて、今の身体の状態には厳しかった。このコンディションでも2位になれたし、総合でも2位になれたことがとてもうれしい」

フリアン・シモン(Moto2 3位)
「スタート直後の1コーナーで起きた多重クラッシュは知らなかったけれど、巻き込まれなくてラッキーだった。過去2戦、いつもスタートで出遅れていたので、今回は遅れないように慎重に序盤を走った。タイヤが新鮮なうちは快適だったが、ルティをなかなか抜けず、そのうち、イアンノーネと高橋にリードを広げられた。なんとかルティを抜きたかったが、終盤はタイヤの消耗が激しく、コントロールするのがやっとだった」

手島雄介(Moto2 15位)
「今回はぶっつけ本番でレースに出場することになったが、3日間でいろんなことを学べた。初めてのサーキット。初めてのチーム。バイクだけは自分が開発してきたもので安心感はあったが、あっという間の3日間だった。そして最後に1ポイントを獲得できてよかった。こういうチャンスを与えてくれたJiRと TSRに感謝したい。今回は、とにかく一周一周、GPを走っているんだということをかみしめながら走っていた」

富沢祥也(Moto2 リタイア)
「予選で転んでいたけれど、バイクの状態はよかったし、自分も乗れていた。ウオームアップで最後の確認も済んでいたので、今日はいいレースができる自信があった。スタートもうまくいって、1コーナーにもちゃんと入っていた。ところが後ろから突然ぶつけられてそのままバイクと一緒に滑っていった。あまりバイクが壊れていなかったので再スタートしたが、転倒の際に電気のコネクターが壊れていたためエンジンが止まってしまった。本当に残念だった」

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